中学受験 偏差値30台からの逆転合格

六年生夏まで一番下のクラス、そこから準御三家に合格するまでの経験をまとめたブログ

逆転のために読んだ本(2)

二月の勝者

今回は皆さんご存じの「二月の勝者」を取り上げます。私がこの本を知ったのは、本格的に息子のサポートを始めた2021年1月です。ヒントになる本がないか、Amazonで探していたところ、とても評価の高いこのマンガにたどり着きました。

 

 

冒頭に「経済力」と「狂気」という言葉がでてきます。途中で中学受験を「課金ゲーム」に例えるシーンもあります。

これらの言葉は中学受験の本質を表していると思います。中学受験について質問されたとき、私はこれらの単語を使って回答することにしています。

 

「経済力」「課金ゲーム」

首都圏模試センターの2022年2月18日の受験情報ブログによると、2022年の首都圏の私立・国立中学受験者数は過去最多の51,100名(8年連続増加)、とのこと。首都圏全体として競争が激しい状況が続いているようです。

 

また2021年に参加した学校説明会の中で、ボーダーライン上の1点(合格最低点)に何人も受験生がいるとの説明がありました。

これは合不合判定テストでも同じで、偏差値40~65の間の1点の中に何人も受験生がいました。つまり、1点をめぐって受験生が厳しい競争をしているのだと思います。

 

中学受験には塾代・教材費がかかります。これだけでも高い出費ですが、春・夏・冬にはそれぞれ講習代もかかります。

さらに、この厳しい競争を勝ち抜くために(学力を伸ばし1点でも多くとるために)、他塾・市販教材も併用すると、どんどん費用がかさみます。

 

(課金コースである)講習や他塾・市販教材をうまく併用することで、息子の学力・成績は伸びたと感じました。課金した甲斐があったということになります。

逆に、学力・成績が伸び悩んでいると感じたら、課金しなければならないという焦りが生まれたことも事実です。こういった射幸心のようなもの(学力を伸ばしたい)をあおる面が、中学受験にもあるのだと思います。

 

「狂気」

国語辞典を見ると「正常ではない、異常をきたした精神状態」を指すようです。私の解釈ですが、中学受験の文脈では「ここまでつきっきりで(はたから見ると異常ともいえるほど)」子どもをサポートすることだと思います。例えば:

 

  • 毎朝早起きし、子どもの勉強をそばで見守る(夜も)
  • 塾の弁当をつくる
  • 塾の大量のプリントを整理する
  • テスト結果から課題を洗いだし、対策をねる
  • 志望校の過去問(問題・解答用紙)のコピーを用意する
  • 過去問を分析し、出題傾向を理解する など

 

もちろん、これらのうち、いくつかを自分でやる子もいるとは思います。ただ息子はダメだったので(同じような子もいると思います)、私たちはサポートしました。

これこそ、「中学受験は家族の一大プロジェクト」といわれるゆえんだと思います。