中学受験 偏差値30台からの逆転合格

六年生夏まで一番下のクラス、そこから準御三家に合格するまでの経験をまとめたブログ

私立中学はよかったか(おまけ)

息子の中学受験から一年たちました。今回は、この一年の息子の様子から、学業と行事・イベント・部活の面で親として私立中学に通わせてよかったかをまとめます。

 

学業

いま通っている私立中学について、息子は四谷大塚の合不合判定テストで合格有望校(合格可能性80%以上)となったことはありません。また、実力適正校(合格可能性50%以上75%以下)となったことは一度しかありません。

 

そのため、合格直後はとてもうれしかったのですが、入学後は勉強についていけるのか、落ちこぼれないか、心配でした。が、いまのところ杞憂でした。

 

周りには御三家受験組、より高い偏差値の中学受験組がたくさんいます。ただ、息子のテスト成績はこの子どもたちと比べてもひけを取りません。むしろよいときもあります(もちろん悪いときもあります(笑))。

 

部活があるので勉強づけではありません。また塾にも通っていません。授業をしっかり聞き、毎日少しずつ復習して、中間・期末試験前に集中して勉強する。これだけで、親は手だししません。

 

中学受験で身についたことは、以下だと感じています。

  • 何ごとも基礎、基本が大事
  • できないところを復習してできるようにする
  • コツコツがこつ(つづける、努力の大事さ)

 

また息子にあう学校だったというのもあります。通っている学校は管理型なので(息子には自主性型の学校は向いていないと感じていました)、息子はきめ細かく、手厚くサポートしてもらっています(日々の小テスト含む、テストがとても多い)。テストの成績が悪かったときは息子もこのままではまずいと感じ、やる気スイッチが入ります。

 

周りの保護者の方々によると、子どもにはサポートが必要と考えて、この管理型の中学を選んだとのことでした。息子は同じような子どもたちと、成績がよかった、悪かったで切磋琢磨しながら仲良く学校生活をおくっているようです。

 

行事・イベント・部活

息子には学業だけでなく、周りの子どもたちとの行事・イベント・部活を通じて人間性をみがいてほしいと願っています。そのための中学受験といっても言いすぎではありません。

 

通っている学校はとても多くの行事・イベントがあります。息子は行事・イベントにノリノリで参加して、友だちと一緒にとても楽しんでいます。公立出身の私からすると、夏休み・冬休みの旅行行事など、信じられないほど盛りだくさんです。

 

また部活も力が入っています。息子がえらんだ部活は、先生、部員、そして保護者がとても真剣にやっています。先輩にもかわいがってもらい、同学年の部員とがんばっています。夏休み・冬休み・春休みに合宿があり、部員が寝食をともにして練習しています。公立ではありえないほど、濃いです。

 

このような行事・イベント・部活を同じような友だち・部員(先輩、同学年)と一緒になって心から楽しんでいる息子をみると、通わせてよかったな、息子にあう学校でよかったとつくづく実感します。また、この私立中学に出会えたことに、ご縁があったことに感謝しています。

中学受験の感想 (最後の記事)

今回は中学受験の感想(振り返り、やってよかったか)です。

 

中学受験の振り返り

中学受験に関して、息子はよくやったと思います。ただ、親としてできることをすべてしたのかというと、「No」です。

 

とくに本格的に関わり始めたのが遅かった(五年生12月から)。じゃあ、もっと早く関わったとして、何をしていればよかったか。これを3点にしぼってまとめます。

 

  • 基礎力強化

このブログで強調しているのですが、基礎力がすべての土台です。

 

とくに算数の計算力、国語の語い力(漢字とことば)をもっと早くマスターしていれば、基本・応用問題にもっと時間をかけることができたと思っています。

(入塾テスト前に基礎力をある程度つけていればベストだった・・・)

 

例えば、まわりにも何人か中学受験にチャレンジする親御さんがいました。

(私たちが中学受験を始める前に)ある方から御三家を目指していて、計算練習を一年生から毎朝していると教えてもらいました。

他にも、百マス計算を小学校低学年から練習しているという親子もいました。(この子は共学のトップ進学校を特待枠で合格)

このように、基礎力の特訓をしているのとしていないのでは、明らかな差がでているのだと思います。

 

我が家は、五年生12月までは基礎固めの勉強をするときもあれば、しないときもある状況でした。また本気でしているというよりは、ルーティンとしてサクッとこなす(答え合わせしておわり、身に付いていない)ような感じでした。

(基礎力が大事である点を理解できていませんでした・・・)

 

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  • 正しいテストの復習の仕方

学力を伸ばす方法は、子ども自身が反復練習することだと思います(社会人だとPDCAを回す)。授業を聞き、テストを受ける。テストの復習として、まちがえたところを理解(「分かる」)し、解き直す(「できる」)。この反復が重要になります。

 

後半のテストの復習は子どもにゆだねられることから、差がでると思います。息子は一人ではできませんでした。早い段階で正しいテストの復習の仕方を話して、一人でもできるように気付きをあたえられたらよかった。

 

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  • 体験学習

有名なこのことば。ウェブサイト上ではいろいろ説明されていますが、体験(手を動かす、見てみる、など)することを通じて学ぶことだと思います。

百聞は一見にしかず。このことばも似た意味だと思います。百聞=概念として学ぶよりも、一見=実際に見てみる、やってみるほうが頭に入る。

 

例えば、広さ(㎡とK㎡)、量(ℓと㎗)などの算数の単位。公園にいったり、料理をしたりすることで体感できます。社会の地理。旅行前に地図でしらべた上で現地を訪れたり、スーパーの魚・肉を買うときに産地をみたりすることで鮮明に覚えられます。

 

少し意識をかえることで、さまざまな気付き・学びにつながる。息子に幼少期から体験させることができていればよかったと思っています。

(いまでは息子のほうから、例えば、スーパーで「この野菜はXX県が生産量日本一だよ」と、中学受験で学んだことを教えてくれます)

 

中学受験はやってよかったか

息子は精神的に幼いと感じることが多く(例えば、整理整頓ダメ、プリント出さない、何言ってるか分からない、話す話題・内容がくだらないなど)、最初は息子に中学受験は早いんじゃないかと思っていました。

 

しかし、いまは中学受験をやってよかったと思っています。結果をだせたこともありますが、それ以上に中学受験の過程で息子がとても成長したと感じるからです。(息子が急に成長したように感じると、六年生後半のころに妻と話していました)

  • 自ら進んで勉強する姿勢・習慣
  • ロジカルシンキング (算数など、論理的にスラスラ説明)
  • 知的好奇心 (大人も分からない話題・内容を話す)

 

あと、家族の一大プロジェクトである中学受験を通じて、家族のきずなが深まったこともやってよかったと感じる理由の一つです。

 

子どもの勉強への親の関わり

今回は、子どもの勉強への親の関わりをまとめます。大きく分けて、「伴走」「自走」「自走+実戦サポート」の3段階がありました。

 

五年生12月~六年生8月 伴走

この時期は、なにが課題か、どう解決するかを親が主導して決めました。その後に具体的になにを勉強するか、息子と話して決めていました。そして上手くいっているかを親がモニターしていました。

 

毎朝のルーティン(日々の計算演習、今日のコラム、漢字とことば)や、授業とテスト、その復習と解き直しに加えてやるものなので、あまり多くはできません。そこで、ピンポイントで特訓をしました。例えば:

  • 五年生12月~六年生5月  「算数 計算」 一日10ページ
  • 六年生5月~7月      「算数 四科のまとめ」 全部で2周
  • 六年生8月         「国語 問題演習」 一日一題

 

算数は、ときどき解いた問題を親に説明させました。アウトプット練習です。あまり理解もせず、答えを丸暗記しているだけのときもありました。「それは写経(答えのまる写し)であって、勉強ではないよ」といったこともあります。

 

「基礎」(5月以降は「基本」)に注力していたため、「応用」もやりたいと息子がいったときもありました。

少し応用問題をやらせました。が、基礎・基本ができていないので、解けない。秋以降は基礎をやる時間がない、いまは基礎をかためることが大事、と繰り返し伝えました。

 

なお、勉強の内容を教えることはあまりしませんでした。教えても、あまり息子の頭に入らない。自ら学ぶ、これが勉強だと思います。(参考の過去記事)

 

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六年生9月~12月 自走

この時期は、実力がつき、成績が安定してきたため、何を勉強するかは息子に任せるようにしました。もちろん「応用」ではなく「基本」といっていました。息子も基本をやれば偏差値が伸びることを実感し、納得したようでした。

 

具体的には算数・理科・社会は週テストの点をしっかりとれるように塾の復習をしつつ、週テストの問題集(過去問)を解いていました。

8月以降も、国語は一日一題、問題集を解きました。六年生の後半は塾の問題集は、「有名校対策」「難関校対策」の2つがあります。

両方とも解きました。

 

六年生1月~2月 自走+実戦サポート

この時期は、入試結果を踏まえて、実戦的なアドバイスをしました。

具体的には、不合格の原因をつきとめる。解決のために短期的にできる対策をたてる。つぎの入試までに原因解消を確認する。

また入試期間は、不合格だと落ち込み、合格だと調子に乗る(だらける)。そこで、メンタルコントロールとして、状況に応じて受験校を変更しました。

 

さらに1月半ばからは過去問解きだけでした。志望校を中心に受験校の過去問だけを解きつづけました。第一志望校は過去3年分を最低2周やりました。そのサポートとして、問題用紙・解答用紙のコピー点数と正解・不正解の管理をしました。

 

問題用紙・解答用紙のコピーは大変です。Kinko'sにいき、3時間かけて、赤本の裁断とコピーをしたこともあります。また、近くのコンビニにいって解答用紙のコピーを何度もしました。(倍率の変更がめんどくさいです・・・)

 

親の関わりの目的

中学受験を通じて息子には「自立」した人間になってほしい。この想いを胸に、私たちは関わりました。最初はつきっきりの伴走。つぎは自分で走ることの見守り。最後は息子が走り切ることをサポート。

 

中学受験後は、息子に任せる予定です。親ができるのはここまで

 

【六年生 2月(2)】 東京入試

2月2日 朝・昼

2月2日午前、2月1日に落ちた第一志望校の2回目の受験にいきました。これまでの合不合判定テストの結果だと、半分以上は合格可能性が20%(12月も)で、50%を超えたことはない。とても厳しい状況でした。

 

しかし、四谷大塚の先生から聞いていたことを信じて、入試にのぞみました。

  • 12月以降(最後の合不合判定テスト後)も実力は伸びる
  • 本番はクラス関係ない(上のクラスで落ち、下のクラスで受かるケースも)
  • 複数回受験では1回目で落ちても、2回目で受かるケースも
  • がくるか、それにかかっている

 

2月1日の作戦もあり、息子の顔は真剣そのもの。電車の中でも、息子は一言も発することなく、国語の「でる順」と理科の基本まとめプリントをじっと見ていました。

 

この日も早めに学校についたため、待機所で時間をつぶしました。息子は周りを気にすることなく、理科の基本まとめプリントにかじりついていました。

 

待機所をみまわすと、2月1日に比べて顔つきがシュッとしている子が多い気がしました。それもそのはず。SAPIXの併願パターンデータによると、トップ男子進学校の受験者もこの日は多数受験にきているようです。しかし、息子の顔も本気でした。

 

入試会場にむかう息子に、「実力はある」「あとは実力をだしきれるか」「悔いのないように全力でがんばれ」と声をかけ、グータッチをしました。

 

入試会場からでてきた息子は「試験終了っていわれたとき、顔が真っ赤だった」といっていました。本気をだしたのだと思います。私は「悔いはないね?」と聞き、息子は「ない!」と返事をしました。心の中で「やったな」と思いました。

 

その後、急きょ受験することにした2月2日午後の受験校に向かいました。受験後、本人によると「本気でやった」とのこと。結果を待つだけでした。

 

2月2日 夜

2月2日午前の入試結果の発表。

 

この日は息子の左右に私と妻がすわり、合格発表を一緒にみました。ドキドキしながら、息子が受験番号とパスワードを入力するのを待ちました。入力した後、エンターキーを押すのを2秒ためらった息子。そして、ポンっと押しました。

 

合格おめでとうございます」

 

ピンク色の桜の背景とともにこの文字をみたとき、家族3人で抱きしめました。「この1年、よくがんばった」と息子に声をかけました。

(この1年、くさらず、あきらめず、手を真っ黒にして、リビングを消しゴムのカスだらけにして、やると決めたことをやりきった息子を心の底から尊敬しています)

 

家族3人で抱きしめた後、息子から四谷大塚の先生に合格報告しました。四谷大塚の先生から「え!?本当!?」と大きな声で反応されたことが聞こえました(笑)。

 

2月2日午後の入試結果もでました。「合格おめでとうございます」との文字を見てほっとしました。四谷大塚の先生に息子から合格報告しました。別の先生がでたのですが、このときは私たちにも「おめでとうございます」といっていただけました。

 

2月3日

2月3日はトップ男子進学校を受けました。偏差値65をこえるチャレンジ校で、合格可能性はずっと20%でした。2月2日までに第一志望校に合格した場合に受験するパターンとして事前に申し込んでいたものでした。

(パターンに関する参考の過去記事)

 

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結果は、2月4日に不合格と判明しました。ここで息子の中学受験は終わりました。

 

【六年生 2月(1)】 東京入試

千葉入試後

この10日間は、一度解いたことがある過去問をもう一度解くことにしました。新しい問題を解いて実力(「分かる」「できる」)をつけるよりも、問題形式になれる(「解ける」)ことを重視。

 

志望校・併願校はいくつかありますが、チャレンジ校の第一志望校にしぼって過去問を解くことに。第一志望校は複数回受験のある学校で、1回目は過去5年分、2回目は過去3年分、それぞれ解きました。また過去の年度から順に解いていき、2周しました。

 

2021年以外は合格ラインをこえていましたが、2021年は1回目、2回目とも合格ラインをこえることができず、不安になりました。とくに得意の算数と理科で点が取れていないことが気がかり。

(算数で取れないことで失敗するケースが何度もあったので)

 

1月30日までにすべてを解き終わるようにしました。1月31日は、過去問のうち、この10日間でまちがってしまったところの解き直しに時間をついやすことに。

 

千葉入試で合格を1校押さえたこと、第一志望校の合格ラインをこえたことが多くなったことから、息子からは本気じゃない(だらけた)感じが・・・。まずいと思いながら、2月1日をむかえました。

 

2月1日 朝・昼

朝、いつもより少し早くおき、ご飯をたべて毎日のルーティンをやる息子。おにぎりと昼ご飯を用意して息子・妻といざ出陣。息子は、電車のなかでもいつも通りよくしゃべっていました。

 

第一志望校に無事到着。時間に余裕があったので、学校が用意した待機所で待っていました。そこには他の受験生も多数いました。

 

そこでも息子はいつも通りぺらぺらとよくしゃべっていて、緊張感がまるでない。これはマズイと妻と目をあわせました。そのまま時間がすぎ、息子は入試会場に入っていきました。妻と私は大丈夫かなとの不安でいっぱいでした。

 

入試会場からでてきた息子の様子がどうもおかしい。話をきくとあまりできなかった様子。「いまは午後入試に集中しよう」と話しました。午後入試も終わり、帰路につきましたが、終始落ち着かない息子でした。

 

2月1日 夜

午前の入試結果がでました。

 

不合格

 

中学受験の現実を目の当たりにしました。親の不安は的中、息子もショックをうけていました。夜ご飯をたべているとき、ポロポロと涙をながしていました。

 

塾の先生に相談するかと問いかけたところ、「うん、相談する」との返事。そこで、四谷大塚に電話しました。そして、私から先生に不合格を報告するとともに、当日の様子と気のゆるみが不合格につながったかもしれないことを伝えました。

 

塾の先生から息子に対しては「第一志望校の問題は難しい。入試前に問題を解いてギアを入れなさい」とのアドバイスをいただきました。

先生からみた息子は、「集中するとまわりの音がまったく聞こえない」。それを踏まえてのアドバイスだったと、合格報告のときにお聞きしました。

 

その後、午後の入試結果も「不合格」と判明しました。

 

「本気」を引き出す作戦

2月1日午前の入試会場からでてきた息子の様子を見た妻と私は「不合格」を予感していました。そして、息子が午後入試をうけている間に作戦を立てることに。

 

入試に対して、まだ「本気」になっていない(なんとなく受かると思っている)。そこで、入試結果(現実)を本人がその目で見て、しっかりと向き合う必要があると考えました。

 

これまでは私がウェブサイトを開き、その横で妻と息子が見るというものでした。しかし、2月1日の結果は、息子がウェブサイトを開き、結果を見る。その姿を妻と私が正面で見る(受けとめる)ことにしました。

 

実際に不合格を見てショックをうけたこと、そしてポロポロと涙をながしたことは、結果として本人の「本気」につながったと思っています。

 

また2月2日午前はそのままにしつつ、午後の志望校を変更しました。

2月1日午前・午後を落とした場合、合格有望校を受ける予定でした。しかし、息子の「本気」を引き出すため、実力適正校を受験することにしました。

(2月1日の午後入試の間に過去問を買いにいきました)

 

塾の先生と話した後、お風呂に入って気分転換した息子。そこで、2月2日午後の志望校変更を伝えました。息子は「分かった、過去問を解く」との返事。

 

このときの顔はいまでもわすれません。覚悟をきめた、いい顔つきでした(シュッとしていました)。過去問を解き、採点したところ、合格ラインを上回っていました。妻とともに「覚醒した(ゾーンに入った)」と感じた瞬間でした。

 

塾(先生)への相談

塾(先生)に相談すべきか

我が家では、五年生12月から本格的に親が関与し始めたので、塾とのやり取り(面談含む)は少なく、四谷大塚は5回、東京個別指導学院は3回でした。

四谷大塚の先生に六年生4月に初めてお会いし、「はじめまして」といわれました)

 

とくに四谷大塚にはもっと相談しておけばよかったなと、いまさら思っています。

 

四谷大塚

5回のやり取りは、以下でした。5回目は合格報告なので、相談は4回でした。

 

  • 2021年4月   初めての面談
  • 2021年12月  志望校・併願校の面談
  • 2022年1月   不合格報告、勉強内容の電話
  • 2022年2月   不合格報告、受験の心がまえの電話
  • 2022年2月   合格報告、お礼のあいさつ

 

塾に通った3年間、塾の先生には息子をよくみていただいたと感じています。この息子の特徴・個性を踏まえたアドバイス(3回目、4回目)のおかげで、息子が合格を勝ち取れたと思っています。

 

例えば、2022年1月の埼玉入試が不合格だったとき。不合格の原因は算数ができなかったこと、とくに計算ミスが多かったことでした。

 

そこで、先生に不合格とその原因をお話し、対策を相談しました。計算ミスをなくすには、計算問題を短い時間の中でたくさん解く練習がよいかお聞きしましたところ、むしろ十分な時間をかけて丁寧に解くほうが効果があると思いますとのこと。

 

先生によると、ケアレスミスはなくならない。が、減らすことはできる。最大の原因は、雑に計算すること。これを直さないといけない。そのためには、丁寧に解く(計算過程をかく)練習が必要

 

なるほど。やはり多くの子どもを見てきた先生のことばには説得力がありました。そこで、副教材の「計算」を時間をかけて、1日3ページ、丁寧に解く特訓をしました。その結果、ケアレスミスが減り、つぎの千葉入試の合格につながりました。

 

なお、「丁寧に計算過程を書く」は、入塾テストのときに言われたことでした(参考の過去記事)。六年生1月のこの時期に、その大切さにいまさら気付きました・・・

 

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東京個別指導学院

3回のやり取りは、以下でした。こちらは十分相談できたかなと思います。

 

  • 2021年1月   学力伸びなやみ、入塾・学習内容の面談
  • 2021年7月   テスト失敗のわけ、追加授業の面談
  • 2021年12月  テスト失敗のわけ、追加授業の面談

 

1回目の相談については、過去記事にまとめています。

 

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なお、2回目では追加授業(課金)をお願いしましたが、3回目では効果が少なそうだったので課金は見送りました。

 

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【六年生 1月(2)】 千葉入試

対策

埼玉入試の10日後には千葉入試(1月20日)がせまっていました。埼玉入試の結果を踏まえると、算数のてこ入れが必要。そこで、塾の先生に相談し、対策をたてることにしました。(参考の記事)

 

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加えて、一計を案じることにしました。それは、当初予定していた実力適正校に加えて、チャレンジ校も受けることです。

 

偏差値60を超えるその学校は、千葉御三家の一つでした。その心は、実戦感覚をやしなう以上に、千葉御三家をうける受験生を見てほしい、というもの。

 

この受験生の中には東京御三家をうける受験生もいる。この受験生を見ることを通じて、受験生の本気・真剣さを見てほしい。自分の甘さ(だらける)に気付いてほしい。これらの想いからの決断でした。

 

ついにおりてきた「アハ」

千葉入試でうける2校の過去問を2年分、解きました。実力適正校は2回とも合格ラインを超えました。一方、チャレンジ校は2回ともぜんぜんとどきませんでした。算数は、受験者平均が50点のところ、息子は30点くらい。ぜんぜんダメでした。

 

が、応用レベルのチャレンジ校の問題の解き直しをしていたとき、ついに息子に「アハ」がおりてきました。算数で間違えた問題は、実は分かっていた。なのに、できなかったこと(できなきゃダメだったこと)に気付いたのでした。(参考の過去記事)

 

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「あ~!これ、できないといけない問題だった!」と息子の口からでました。

 

その後、これまで以上に算数が解けるようになりました。これは、てこ入れがうまくいったためだけではありません。点(基本)と点(基本)がつながり、線(応用)になったという感覚。ついに息子にこれがおりてきたようでした。

 

この感覚については、二月の勝者でも紹介されていました。第93講の中で、急激に上昇する曲線のように成績が伸びることを。いわゆる「指数関数的成長」です。

 

 

千葉入試

千葉入試の結果は、実力適正校の合格、チャレンジ校の不合格でした。

 

東京入試を前に合格を1校(1勝)押さえたのは大きかった。心に余裕がある状態(仮に東京全落ちでも、行ける学校がある状況)で東京入試にのぞめます。

またチャレンジ校も、自己採点の結果、算数は受験者平均を上回っていることがわかりました。これは自信につながりました。

 

1つエピソードがあります。

 

合不合判定テストでコーラをもっていったときによい結果が残せたというジンクスから、コーラをもってテスト・入試にいくというゲンかつぎをしていました。

 

千葉御三家であるチャレンジ校の受験にもコーラをもたせました。ただ、息子は会場でコーラをあけることができませんでした。本人によると、「他の受験生の本気・真剣さがすごくて、プシュというコーラをあける音がたてられない」と感じたからでした。

 

想定の通り、真剣・本気な受験生のピリピリした感覚をえられた千葉御三家の受験。息子にとっては忘れられない経験になったと思います。

 

AクラスとBクラスの違い

私が感じたAクラスとBクラスの違いをまとめます。

 

授業の集中力

勉強は「時間」✕「集中力」といわれることがあります。一定の時間をかけないと力はつかない。また、集中力がともなわないと頭にはいらない、と。

 

AクラスとBクラスでは授業の集中力が違っていたようです。

 

例えば、私語(授業と関係のない会話)の有無。Aクラスではあったようです。一方、Bクラスではそのような私語はなく、授業中はシーンとしていたようです。

 

とはいえ、Bクラスでも授業の中での会話はあったようです。授業の内容に関して、先生と生徒の会話の中で笑いがでることも。(例えば、お調子ものの息子がクラスが笑うねたを話す、など)

 

また、Aクラスでは授業と関係のない行動もあったようです。例えば、カラのペットボトルで消しゴムを飛ばす(野球のバッティング)、お菓子をたべる、メモを回す。先生にみつかると怒られるので、先生がみえないように。

 

授業の内容

授業の内容も違いました。Aクラスは基本問題を中心にあつかい、基礎・基本の習得に重きを置いているようでした。一方、Bクラスは練習問題をあつかい、実戦力をやしなうことを目的としているようでした。

 

週テストの問題

問題の質・量が違います。Bクラスは難しい。予習シリーズのテキストのはしっこに書かれていることが出る。一定の記述も求められる。量も多い。解答用紙をみれば一目瞭然で、Bクラスは解答欄が多い。

 

質が高く、量が多い週テストを解き、まちがったところを復習(解き直し)するほうが、学力・成績はより上がります。

 

成績・クラスを上げることは並大抵ではない

授業の集中力・内容、週テストの問題のちがいにより、組分けテスト・合不合判定テストでは、上のクラスのほうがよい成績を取りやすい。あらためていうことではないのかもしれませんが、成績・クラスを上げることは並大抵ではありませんでした

 

【六年生 1月(1)】 埼玉入試

12月の合不合判定テストのあと、冬期講習に入りました。朝9時から夕方17時まで、この2週間(12月26日から1月8日)はみっちり勉強をしました。正月で塾がなかったのは1月3日だけ。その後、1月10日から埼玉入試が始まります。

 

対策

学校までの距離から埼玉県の私立中学校に進学することはむつかしかったので、千葉入試だけ考えていました。しかし、12月以降は合不合判定テストがなく、クラス分けもないことから、息子がだらけだしました。

 

そこで、気合いを入れなおす意味と実戦感覚をやしなう意味で、埼玉入試をすることを12月下旬に決定。9月から11月の合不合判定テストの偏差値で実力適正校にあたる学校を新たに1校えらび、受験することに。

 

埼玉入試にむけて過去問を2年分、解きました。1回は合格ラインの点数を上回り、もう1回は下回りました。このとき、実はいやな感じが。。。というのも、算数の点数が落ちていたのです。

 

埼玉入試

不安をかかえたまま、埼玉入試に突入。入試後の息子の反応はまずます。ただ、その日の朝から顔はゆるみっぱなしでした。

 

つぎの日、合否の発表がウェブサイトでありました。

 

「残念ながら、不合格です」

 

つづいて息子の得点と合格ラインがありました。その結果、合格ラインまであと17点だったことがわかりました。そして、よく見ると足を引っ張ったのが算数でした。過去問でとれていた点数と比べ、まったくとれていませんでした。

(埼玉入試には得点開示する学校があります)

 

中学受験塾による解答速報と息子の問題用紙・解答用紙を比べ、何をまちがえたかすぐに調べました。その結果、計算ミス(ケアレスミスが判明しました。そこで、塾の先生に連絡をとり、算数のてこ入れをすることにしました。

 

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算数であと4問(1問4~5点)とれていれば合格だったという現実。埼玉受験までは息子にはあまり本気・真剣さが感じられませんでした。

 

おすすめの市販教材

いろいろ市販教材をためした中で、個人的に「これは!」と思ったものを紹介します。

 

国語

国語が弱点だった息子は、「でる順」にとてもお世話になりました。入試会場に持ち込み、最後まで復習していたのも「でる順」でした。

個別指導でも「でる順」はとてもよい教材ですよと教えてもらいました。その名のごとく、出題率がたかい順番で勉強できるので、とても効率的。

 

国語の基礎力である「漢字」と「ことば」。この2つができていないと、文章を読んでも内容を理解できない。国語の土台です。

 

 

つぎに読解。四谷大塚の授業で解く中でやり方を教えてもらい(「分かる」)、個別指導と家庭学習で量をこなすことで「できる」を目指しました(家庭学習での一日一題の特訓として、こちらを活用しました)。

 

 

算数

基礎は四谷大塚の「計算」でおさえました。基本も四谷大塚の授業・問題集で十分だと思います。ただ、個別指導(夏の追加コマ)でエリアごとにやりましょうといわれ、基本をやり直すために、いくつか購入しました。

 

その中で、図形が苦手な子どもが多いとのこと。重点的にやりました。

 

 

また、息子は問題を正しく読み取り、条件を適切に整理することが弱かったので、文章題にも取り組みました。

 

 

理科・社会

「でる順」がよい市販教材だと分かり、どわすれした地理を思い出すために取り組んだのが、白地図でした。たくさんおぼえることがあるので、はじめてみたときは「えぐっ!」と思いました。が、息子は夏に毎日解き、一冊やり切りました。

 

 

なお、理科・社会でも他のでる順を購入しましたが、やる時間がありませんでした。基礎・基本を身につけるのは、四谷大塚の四科のまとめや、予習シリーズのテキスト(の問題)で十分で、こちらを使いました。

 

他の市販教材もためしましたが、「でる順」に一番お世話になりました。