成績がわるかったときのことば
子どもの成績が思うように伸びないことや、失敗することはたくさんあります。このとき、子どもにどのようなことばをかけますか。
どのようなことばをかけても、成績(過去)は変わりません。ただ、ことばをかけられた子ども(現在、未来)は変わることができます。上がるほうにも、下がるほうにも。
今回は我が家で心がけたことばを共有します。なお、最初からできたわけではありません。試行錯誤のなかで、六年生後半に魔法のことばを使うようになりました。
よくあることば
失敗したなと思うことばを紹介します。
- なんでできないの!?
親なら一度は子どもにいってしまうのではないでしょうか。私も息子にたびたびいってしまいました。(反省・・・)
このことば、できない理由を聞くというよりは、できないことを責める面がつよいと思います。親からすると、このぐらいできるでしょ、と思いますよね。仕事でも同僚・後輩に「なんでできないの!?」といいたくなるときはあります。
ただ、子どもと自分は違います(仕事だと同僚・後輩と自分は違う)。
このことば、かけたとしても相手が必ずしも変わるわけではないので、あまり意味がないですね。このような「ネガティブ」なことばをいったとしても、何も生み出さないと思います。息子も「・・・」とテンションが下がっていました。
中学受験の目的は、よい成績を取ることではありません。合格することです。そのため、成績がわるいときにかけることばで、子どもをもっとわるいほうに変えるのは、本末転倒だと思います。
魔法のことば
逆に相手によいインパクトをあたえることばがあります。インパクトをあたえるキーは、ズバリ「ポジティブ」にあります。
- 本番じゃなくてよかったね!
このことばは、親から子どもにかけるものになります。
次があることを示唆するこのことば。今回はできなかったけど、次回はできるようになれる。これ、ポジティブですよね。
我が家では、このことばの後に、今回できなかったこととその理由を話し、次にできるようになるためには何をするかを話し合いました。
このことばとそのフォローがあれば、次に何をしたらできるようになるかが分かり、子どもも「次はできる!」と信じるようになると思います。
- 手のかかる子ほどかわいいもんだ(笑)
このことばは、親の間で使うことばになります。
子どもがいないときに、夫婦で「なんでできないんだ!?(不思議)」と話すことがあると思います。このようなときに使う、このことば。手がかかることをポジティブにとらえるものです。
親は子どもがかわいい。だから、手がかかってもぜんぜん問題ない。このことをあらためて意識するためのものです。「なんで」の前(あるいは間)にポジティブなことばをいれると、心がおちつき、「なんで」が建設的になれるのかなと思います。
私がこのことばを初めてつかったとき、妻に笑われました。その反応は、「確かに(笑)。でも、私はここまで手をかけてもらってないけどね(昔(親)と今(子)の中学受験はちがうという意味で)」というものでした。
たいへんな時代の中学受験の一幕でした。