中学受験 偏差値30台からの逆転合格

六年生夏まで一番下のクラス、そこから準御三家に合格するまでの経験をまとめたブログ

【六年生 ~3月】 逆転ののろし

週テスト

12月に基礎力強化、1月に個別指導を取り入れた後の息子の週テスト(Aクラス)の平均偏差値(四科)の状況です。算数の成績で上下することはありますが、50半ば~60台を取るようになりました。

  • 12月  58
  • 1月   54
  • 2月   60
  • 3月   62

 

基礎力強化と個別指導のおかげで、着実に実力をつけていると思います。とくにその成果がでてきたのは2月以降です。学問に王道なし(実力を伸ばすには時間がかかる)とはこのことかと思いました。

 

組分けテスト

週テスト(Aクラス)とは異なり、組分けテストでは四科の偏差値はあいかわらず低空飛行のままでした。

  • 12月  45
  • 1月   44
  • 2月   組分けテストなし
  • 3月   44

 

週テストはAクラス向けであり、組分けテストは全クラス共通です。そのため、問題の質・量がちがい、それが成績に反映されていないと思います。

以前も言及したとおり、クラスを上げるのは並大抵ではないことを実感しました。

 

moltke.hatenablog.com

 

 

「解ける」にはどうするか

「分かる」「できる」までは来たものの、「解ける」までには至っていない。つまり、実力はついているのに、成績がついてこない。今回は、このような場合にどう対処したかをまとめます。

 

まず問題用紙をみることがおススメ。なぜなら、問題を解いたあとが残っているから。子どもが何をできなかったか想像しながら、子どもと話すとよいと思います。

 

全体的にすべきこと

  • 解ける・解けないを最初に判断する

テストがはじまったときに、問題全体を見わたして、解ける・解けないの判断が必要になります。テストはすべての問題に正解できなくてもよい、これを前提としています。

逆に、とれる(他の受験生がとる)問題をおとさず、それ以外の問題をどれだけひろえるかが、合格のキーになります。

 

合格者の平均点・最低点を公表している学校は多いです。最低点は満点ではないです。この事実が示すように、解ける・解けないを判断することが重要になります。

 

しかし、子どもには一番目の問題からすべて解くという習慣が日々の勉強で身に付いているので(まじめな子ほど)、そこを修正する必要があります。

 

  • 時間配分に気を付ける

この趣旨は「解ける・解けないの判断」と同じです。解ける問題に時間をつかい、解けない問題に時間を浪費しない、これにつきます。

 

解ける・解けないの判断ができたうえで、時間を考慮して、どの問題にどれだけの時間をつかうか決める必要があります。そのためにも、テストが開始したら、一呼吸をおいて、テスト全体を見わたし、時間配分を意識することが重要だと思います。

 

子どもは日々の勉強で時間をいくらつかっても問題を解こうとします。これ自体はよいことですが、テスト・本番ではアウトです。

 

  • 必ず転記する

テストのあとに自己採点をするために、問題に自分の解答を残すと思います。算数であれば式だけでなく、解答を。国語の選択問題であれば〇を。それを解答用紙に転記することを忘れる(場所をミスする)と悲劇が起きます。

 

これはとてもくやしい。そのため、転記し忘れないことが大事です。とはいえ、なれていないとすべて解きおわるまで転記しないこともありえます。解くたびに必ず転記する、これも意識してしないとできないことです。

 

科目ごとにすべきこと

  • 算数:式を丁寧に書く

算数のテストで、特に大問1,2の冒頭の問題で×がついたときは要注意です。それは、このような問題は落としてはならない(他の受験生がとる)からです。

 

大問1,2の問題では、考え方でミスするというよりも、計算でミスをすることが多い。そのミスの原因として、雑に解くというのがあります。例えば、字がきたない・読めない途中の式を飛ばす、など。

 

考え方があっていたとしても、これらが原因でミスをするともったいない。解き直しで自分が何をミスしたか理解し、次はミスしないようにする。この基本動作の大切さを繰り返し息子に伝えました。

 

  • 国語:漢字を丁寧に書く

中学受験では漢字のとめ・はね・はらいがしっかりとみられます。そのため、漢字を書けたとしても、点数が取れないこともあります。漢字は1~2点の配点のため、ここでミスをすると、他の受験生に後れをとることになります。

 

たかが1点、されど1点。合格者最低点の前後に何人もの受験生がいることを踏まえると、漢字のミスが痛いことに気付くと思います。そのため、漢字は毎日、何度も何度も繰り返しの練習が必要です。

 

  • 理科:図を書く、数字に〇する

理科で思考力をもとめる問題に必要です。意外にも意図・前提を正しく理解せず、失点することが多い。そこで、問題文をしっかりよみ、その内容を図にする。そして、問題文の中で、問題を解くうえで重要になりそうな数字に〇を付けて目立たせる。

 

こういう地道なことをつづけ、ミスをできる限り減らす。これが点数につながります。

 

  • 社会:漢字を書き間違えない(書いたあとで見直し)

歴史の問題で人物名・できごと名が問われることがあります。この漢字をまちがえて1~2点を落とすのはもったいない。特に人物名はミスしやすい。

 

人物名を一朝一夕でおぼえることはできないので、地道にとりくむ必要があります。

 

親にとっては当たりまえでも、子どもにはできないことが多い。テストを通じてできないところをみつけ、1つ1つつぶしこむ。地味な作業を六年生後半では続けました。

 

「できる」と「解ける」の違い

以前のブログで「分かる」と「できる」が違うことを紹介しました。

 

moltke.hatenablog.com

 

 

今回は「できる」と「解ける」の違いを紹介しようと思います。

 

「解ける」とは!?

「できる」は、家などの落ち着いた環境で、十分な時間を使って、初見の問題をできるか、です。一方、「解ける」は、会場(テスト・本番)で、限られた時間の中で、初見の問題をできるか、です。前提の違いでもあります。

 

大人であれば「できる」≒「解ける」と言ってもいいのですが、子どもは違います。大人ほど精神的に成長しきれていないので、家ではできていても、本番ではできないケースが大いにあります。

 

衝撃の0点

分かりやすい例をだしましょう。五年生の11月の週テストで息子が理科で0点を取りました。なぜだと思いますか!?

 

ふざけていたのでしょうか。やる気がなかったのでしょうか。テスト中に別のことを考えていたのでしょうか。理科だけテストを受けなかったのでしょうか。

 

いずれも違います。

 

答えは、問題用紙に解答を書いていたものの、答案用紙に転記し忘れた、でした。

 

そう、こういうことがありえるんです。少なくとも息子の中学受験でありました。

 

「解ける」には何が必要か!?

「できる」からと言って必ずしも「解ける」わけではないということを衝撃の0点事件で気付き、「解ける」の重要性を理解しました。

 

とはいえ、これは何も新しいことではなく、一言で言ってしまうと「本番で実力を出し切る」になります。これは、皆さんよくご存じだと思います。

 

 

次回は「解ける」まで行くために何をしたか紹介しようと思います。

 

(次回のトピック)

全体的にすべきこと

  • 解ける・解けないを最初に判断する
  • 時間配分に気を付ける
  • 必ず転記する

 

科目ごとにすべきこと

  • 算数:式を丁寧に書く
  • 国語:漢字を丁寧に書く
  • 理科:図を書く、数字に〇する
  • 社会:漢字を書き間違えない(書いたあとで見直し)

 

野球の監督・コーチ・選手

今回は野球と中学受験のちがいについて、登場人物の視点でまとめようと思います。

 

野球

野球には大きく3つの種類の登場人物がいます。監督、コーチ、そして選手です。それぞれの役割は、以下と思います。

 

(1)監督

  • 長期的な戦略づくり(例えば、チームにおける野手の走攻守のバランス、投手の先発・中継ぎ・抑えの組み立て)
  • 戦略を実行するための具体的なプラン(施策とスケジュール)の立案、管理
  • 試合の指揮

 

(2)コーチ

  • 監督の手足になり、練習では選手を指導し、試合では指示をおくる。

 

(3)選手

  • 監督とコーチのもと、練習して試合を戦う。

 

中学受験

中学受験では、コーチになるのが塾の先生、選手になるのが受験生と思います。この点は異論がないと思います。

 

一方、監督が誰なのかは明確な答えはないと思います。なぜなら、子どもによっては、選手でありながら、監督もできるからです。そうでない子どもなら、親が監督を引き受ける必要(覚悟)があります。

 

トップ校の合格者体験記を読むと、そういう子どもがいることに気づきます。そのような子どもの体験記の中には、以下の特徴が表れています。

 

  • 自分が将来何になりたいか
  • 3年間、どのように勉強に取り組んだか
  • 日々の勉強で目的(具体的に何を学ぶか)時間(何分何時間でやるか)を意識したか

 

特に3点目が重要。例えば、15分単位で何を勉強し、どの単元の苦手なところを解消したかを書いているか、など。質のいい勉強をしているので、最小限の努力で最大限の成果を得ているな、と感じます(正直、ここまですごいのには驚きます)。

 

このブログでは、中学受験での親の関わりが勝負の決め手だったと繰り返しています。それは、息子が監督をできるほど、精神的に成長できていなかったので、そこをサポートする必要があったからです。

 

SAPIXのすごさ

合格力判定サピックスオープン

息子は四谷大塚東京個別指導学院に加え、少しだけですが、SAPIXにもお世話になりました。実は「合格力判定サピックスオープン」に2回(第2回、第4回)、参加していたのです。

(まさに課金ゲーム・・・)

 

最初は四谷大塚の合不合判定テストで十分と思っていました。が、秋の合不合判定テストで息子のテストのやり方に課題が判明。残りのテスト回数が少ないため、その解決のために追加でテストを受けるべく、急きょ申し込むことに。

 

SAPIXの問題形式に慣れていなかったかもしれません。しかし、四谷大塚よりも問題が難しかったようです。また量も多く、解ききれなかったと息子は言っていました。もちろん、成績はとても悪かった。さすがのSAPIXと思いました。

(テストのやり方を変える手段としては、十分効果がありました)

 

SAPIXの仕組み・データ

サピックスオープンですごいと思ったのが、「SAPIXの仕組み・データ」。

 

  • テスト当日に答案(採点前)がダウンロードできる。テスト会場で解答・解説をもらえるので、その日に自己採点と解き直しができる。
  • 答案(採点後)に正答率が載っている。落としてはいけない問題、取れてよかった問題が一目で分かる。
  • 前年度のSAPIX公開模試受験生の併願パターンデータ。息子の併願パターンを決めるうえで、大いに参考になった。
  • 直前期のすごし方に関するSAPIX卒業生のアンケート回答。親は受験でおこりうることを想定する必要があるものの、想像をはるかにこえたこと(受験前日にうなぎを食べたら骨がのどにささった、とか)もあり、とても助かった。

 

テスト結果だけでなく、併願パターンデータとアンケート回答もいただけたのは、とてもありがたかったです。

 

とてもよかった併願パターンデータ

子どもの中学受験をやりきるために、併願作戦をしっかりとねるのは親の重要な役割です。前年度に中学受験をたたかった同じレベルの子どものデータを踏まえ、今年のトレンドと息子の状況を加味して、綿密に併願作戦を立てることができました。

 

併願パターンデータだけでも、サピックスオープンへの課金の価値を超えていたと思います。我が家にとっては、SAPIXはもっとも費用対効果が高い塾でした。

 

(余談)2022年度 塾別 トップ男子進学校 合格者数

合格者数

2022年度の合格者数情報がでそろったようです。塾別にトップ男子進学校の合格者数をまとめてみました。(2月25日時点)

 

人数 SAPIX 四谷大塚 日能研 早稲アカ
開成 282 106 42 113
麻布 192 72 69 86
武蔵 65 45 35 62
筑駒 104 28 3 36
駒東 199 29 54 49
海城 248 147 63 104
小計 1,090 427 266 450

 

SAPIXが圧倒的。男女在籍者 6,435人の中での男子合格者 1,090人です。合格者には重複もあるかもしれませんが(とくに開成と筑駒)、すごい実績です。

 

中学受験のあと

そのSAPIXとはちがう意味ですが、中高一貫校(主にトップ進学校)の生徒向けにすごい塾がありました。それは「東京大学受験指導専門塾 鉄緑会」です。いつかご紹介できればと思います。

 

どうやって興味をもたせるか(社会・歴史)

歴史

中学受験の社会では、地理、歴史、公民をならいます。

 

地理では地域の特徴を示しながら、その地域の特産品が何か説明されています。例えば、香川のさぬきうどん。降水量が少なく、大きな川のない香川だからこそ、水が少なくても育つ小麦が栽培され、うどんが特産品になったこと。

大人もなるほど!と思うほど、事実を単に暗記するだけでなく、そのつながりを理解しやすいものとなっています。

 

歴史も本来であればつながりが大事です。しかし、過去の話なのでイマイチぴんとこなし、人と人、地域どうしなどの関係性も複雑にからんでいるので、理解するのは難しい。というか、興味をもてず、たいくつになってしまう。

 

(公民は、六年生の受験にむけたテンションで学ぶので、割愛)

 

息子をみていると、このような状況でした。週テスト(Aクラス)の平均偏差値も。

  • 五年生 前半(上・下) 50 → 地理
  • 五年生 後半(上)   44 → 歴史(旧石器~江戸初期)

 

なんとかならないか!?

興味ないことに興味をもたせる、これは難しい。正攻法ではダメと思い、遠回りをすることにしました。それは Youtube です。

他の小学生と同じく、息子も将来の夢は「Youtuber」といっていました。そこで、面白いYoutube番組を見せ、興味をもたせる作戦をとりました。

 

Youtube番組をさがしていたところ、とっておきを掘り当てました。ずばり中田敦彦Youtube大学 日本史エクストリーム授業」です。

 


www.youtube.com

 

ここまで成績が上がるの!?

そのとき息子は、江戸初期まで習っていました。

例えば、1600年に関ヶ原の戦い石田三成をやぶった徳川家康は、1603年に征夷大将軍になり、幕府をひらく。息子の秀忠に将軍の座をゆずったあと、1616年に大坂夏の陣豊臣秀頼を自刃に追い込み、日本を統一する。

このくだり、息子はすぐにあくびするありさまでした。

 

このような状況の中、江戸時代に関する中田敦彦Youtube番組を見せたところ、「つぎも!つぎも!」という状況になりました。この番組のすごいところは、リアリティ(実感)をもてる説明だと思います。

例えば、幕藩体制をパーフェクトコントロール参勤交代をパレードと呼んでいました。参勤交代の説明で、「江戸までご挨拶に来てください、パレードで!」と聞いたときは、息子と爆笑しました。

 

この説明、確かに間違ってはいない。そして、笑える。正確に伝えようとするとつまらなくなりますが、ここまで言いかえると興味ない人にもささるんだと気付き、衝撃でした。週テスト(Aクラス)の平均偏差値もうなぎのぼりでした。

  • 五年生 後半(下)   59 → 歴史(江戸初期~昭和)

 

【五年生】 志望校判定テスト

12月から基礎力強化、1月から個別指導に取り組み始めました。結果がでるのはまだまだ後ですが、このときの状況をまとめます。

 

2020年9月 第一回志望校判定テスト 偏差値

以前の記事で紹介していましたが、詳細比較のために再掲します。

 

moltke.hatenablog.com

 

  • 算数  49
  • 国語  42
  • 理科  39
  • 社会  32
  • 四科  40

 

2021年1月 第二回志望校判定テスト 偏差値

結果は、以下の通り。

 

  • 算数  48
  • 国語  40
  • 理科  46
  • 社会  46
  • 四科  44

 

なんと!?てこ入れした科目(算数・国語)の偏差値がそれぞれ下がりました。もちろん、この二科目は、五年生からだんだん難しくなること、勉強してもすぐには成績に反映されないこと、これらは理解していました。

一方、理科・社会は上がりました。理科は特に何かしたわけではないですが、社会は面白おかしく勉強するために工夫をしました(参考の記事)。

 

moltke.hatenablog.com

 

親は監督子は選手として、親子そろって本気で中学受験をやる。この本気が理科・社会に影響したのかなと思いました。

 

監督・選手については、以下の記事を参照。

 

moltke.hatenablog.com

 

逆転の策(2) 個別指導・後編

国語の「できる」まで親がチェックするのはムリ、そんな時間もない。この部分はアウトソースせざるをえませんでした。

 

さまざまな選択肢

アウトソース先として「個別指導塾」を候補にしました。個別指導にも、スタイル・深度はいろいろ。中には、子どもの課題を洗い出し、克服するために伴走までする、もはやコンサル!というものも。

我が家は、すでに通っている集団塾(四谷大塚)を最大限に活かすため、それに準拠した形での個別指導をお願いすることにしました。

 

東京個別指導学院、自宅から通える場所にあったこともあり、話を聞きに行きました。

(きめ細やかなサポートになればなるほど値段は上がります。我が家は自分たちでできないことを特定し、部分的なサポートをお願いすることで値段をおさえました)

 

目からウロコ

東京個別指導学院の教室長からいくつか質問されたあと、集団塾のことを教えてもらいました(教室長も集団塾出身とのこと)。

  • 生徒一人ひとりに応じた柔軟な対応は難しい
  • 下のクラスになればなるほど授業への集中力が低くなる
  • 「分かる」は教えられるが「できる」までは見切れない

 

これらは、まさに私たちが聞きたかったこと。そこで、教室長に息子は国語の語い力と読解力が弱いので、そこを強化していきたいと思っていると相談しました。

 

教室長から聞いた、個別指導の考え方は以下の通り。

  • 塾にすべてお任せという姿勢ではダメ
  • 塾の時間は限られるため、家庭学習が成績アップのカギ
  • 塾は「分かる」から「できる」までカバー可
  • 塾と家庭学習で役割分担が必要

 

そこで、「分かる」の語い力は家庭学習でやり切る、「できる」の読解力を個別指導してほしい、と伝えました。

その結果、四谷大塚の国語の副教材を使ってまだやっていない問題を解く。その中で息子にどれが解けた・解けなかったか確認し、その根拠を一つ一つ聞く。これを繰り返すことで読解力の精度を上げていく。これらをお願いすることになりました。

 

ここから、週一回(80分)の個別指導が始まりました。

 

フォローアップ

個別指導の数回授業をうけたあと、教室長とフォローアップ面談をすることになりました。

その面談で教室長から、国語では筆者の視点に立って読む・書く必要があるものの、息子は自分の視点で読む・書くスタンスが見える。筆者に共感できたときには問題が解けるが、そうでないときは解けない傾向があると指摘いただきました。

つまり、他人の意見(客観)と自分の意見(主観)が混ざっている状況でした。

 

このような状況を打破するため、これからも「問題を解きながら筆者視点になるように訓練していきます」「選択・記述とも、これからも解答の根拠を確認していきます」、このように提案いただきました。

 

まさに渡りに船。苦手な国語を克服するため、個別指導を併用しながら悪戦苦闘していくことになりました。

 

逆転の策(2) 個別指導・前編

優先順位付け

中学受験の四科目のうち、どの科目を優先すべきか。いろいろな考え方があると思います。得意科目、配点が大きい科目、他の科目へ影響がある科目、など。

 

私は、算数国語は「分かる」まで時間がかかることと、「できる」まで一定の練習が必要なこと、他の科目の土台になることから、優先することにしました。

(結果に関係なく、中学受験を通じて息子には問題発見・解決力の基礎を身に付けてほしいとの想いもあったので、それにつながるこの二科目を優先した面もありました)

 

「分かる」と「できる」の違いは、こちらをご覧下さい。

 

moltke.hatenablog.com

 

 

一方、理科の思考・計算問題は算数ができれば解けるようになる、理科社会の暗記問題は六年生後半で一気に頭に叩き込む、このように腹をくくりました。これは限られた時間の中での苦渋の決断(覚悟)でした。

この二科目は「分かる」と「できる」の差が小さいことも考慮に入れていました。

 

どうする!? 算数

息子の一番の得意科目でもあったため、「分かる」は塾と本人に任せてもよいと思いました。また基本問題は一問が短く、一つの基本原理のみ必要とされるため、「できる」を私たちがチェックすることが可能と判断しました。

また妻も中学受験経験者で算数が得意であったことも、息子が分からない場合に教えることができるという意味でプラスでした。そこで、基礎力強化のあとは基本問題の繰り返しに自宅で取り組むことにしました。

(基礎力強化は2021年5月までつづきました)

 

どうする!? 国語

語い力だけでなく、文法、前後のつながり、文の関係(主張と例、など)などの読解の基礎は、ふだんことばを使っている中であまり意識しなくてもそこそこできるだけに、「分かる」のは難しい。とはいえ、ここは四谷大塚に任せるしかないと思いました。

 

「できる」のチェックで文章題の解き直しを見ている中、困難にぶつかりました。私が「(選択問題)なんでそれなの」「(記述問題)どうしてそうなるの」と質問したとき、息子が回答しても、私にはそれが合っているか分からないのです。

 

解き直しをサポートするには、以下が必要でした。

  • 問題文を実際に読んで、解く
  • 私の答えはあっているか、正答と理由は何か
  • 息子の答えはあっているか、何を間違えたか、正答するにはどうすればよかったか

 

実はこれ、とても大変で時間が必要です。中学受験経験者の妻も「国語は文章が合う合わないあるから」とあまり得意ではなく、息子をサポートするのは大変そうでした。

 

そこで、親のサポートの限界を感じて、国語だけ、個別指導に頼ることにしました。

 

つづきは後編になります。